(17) HD 81688 (おおぐま座の恒星) 系
提案された名前の紹介(12件)

IAU公式サイトの投票ページに掲載されている、各団体が書いた文章(英文)をもとに提案名の由来について簡単にまとめました。史実や神話、小説等の厳密な内容については責任を負いかねますので、ご了承下さい。(ここに記載した由来は提案者の記述によるものであり、必ずしも事実を反映しているとは限りません。)

また提案名によっては、公式投票ページより、提案者からの動画にリンクが貼られているものがあります。この日本語サイトではリンクを貼っていません。動画は公式投票ページのリンクよりご覧下さい。

※ 公式サイトの投票ページにおいて、提案名の記載の順番がページ開き直すたびに変わります。ご注意下さい。

主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688CHIBA 千葉
東京の北東にある千葉県の名は、400年ほど前に治めた領主千葉氏からきている。千葉一族は“九曜紋”(文字通り9つの星)として作られる家紋に北斗七星と北極星を選んだ。真ん中は北極星で、周りに北斗七星である。千葉周作(偉大な剣術家)は剣の流派“北辰一刀流”を作った。そして、“北辰”は北斗七星と北極星を意味する。この星は間違いなく北斗七星に最も近い太陽系外惑星系の1つであるので、中心星HD81688に“CHIBA”を提案する。
HD 81688 bABIKO 我孫子
千葉氏の祖先である平将門(勝利を願って北斗七星と北極星を崇めた)は日本の歴史と伝承において、とても人気のある人物であった。彼はかつて、長い間農民から搾取してきた京都の朝廷に反抗して、西暦940年頃に関東全域を支配した。
http://en.wikipedia.org/wiki/Taira_no_Masakado
英雄将門の物語は特に我孫子の人々の間で代々引き続がれている(伝説によればこの場所で愛人の裏切りによって暗殺された)。地元の人々は愛人の名である桔梗を植えず、断面が九曜紋のように見えるので、食べる時にキュウリを水平に切らない。我孫子は当時大きな湖(今では非常に小さな手賀沼が残る)の近くにあったため、千葉地域の戦略的な重要拠点だった。千葉氏の始祖であり、我孫子の人にとって英雄である平将門にちなんでHD81688bの惑星に“ABIKO”を提案する。

提案者からの解説あり:
恒星に、「CHIBA (チバ)」の名を
北斗星と北極星は、かつて千葉を治めていた武将の千葉氏の家紋である「九曜紋(くようもん)」と深いかかわりがあります。続きを読む


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688DEWA 出羽
私の故郷である山形県の昔の国名。
HD 81688 bTakitarou 瀧太郎
謎に包まれた伝説の魚(巨大で白い斑点のあるイワナ)で山形県にある出羽山地の山深くにある“大鳥池”に住んでいると言われる。


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688Kazan 火山
日本語で“火山”を意味する言葉。力とエネルギーの象徴。
HD 81688 bOnsen 温泉
日本語で“温泉”を意味する言葉。火山はたいてい温泉に囲まれている。日本では温泉で北斗七星を思わせる木でできた柄杓を使う。


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688SAKURA
世界中で春に咲く美しい花。日本の国花となっている。
HD 81688 bYAMATO ヤマト・大和
有名な日本アニメに登場する宇宙船の名で、日本の古い詩的な名でもある。


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688Hikari
日本語で“光”を意味する言葉。
HD 81688 bMirai 未来
日本語で“未来”を意味する言葉。


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688YANAGI
柳のこと。アメリカのインディアンの神話によれば、大熊は森の王によって空に投げ上げられた。私たちは大きな古い柳を森の王と考えた。
HD 81688 bRAIJYU 雷獣
大きな日本の妖怪。とても速く回転し、雷を出す。日本の伝承ではとても年を経た妖怪だと言われている。


主星or惑星名提案名 <日本語(アイヌ語)名>
HD 81688Kimunkamuy
アイヌ語で“ヒグマ”を意味する。アイヌは北日本の先住民である。彼らはヒグマをとても重要な神の1つだと信じている。
HD 81688 bHeper
アイヌ語で“小グマ”を意味する。


主星or惑星名提案名 <日本語名>
HD 81688HOKUTO 北斗
日本で北極星を見つけるための目印となっている星座の名。
HD 81688 bHokuto-one 北斗1
この星に属する惑星に番号で名前を付ける。

(訳者注:Hokutoは語源は異なるが、小惑星(9191) Hokutoと同名。従って、名前提案のルールに反している可能性がある。


主星or惑星名提案名
HD 81688Intercrus
ラテン語の足の間を意味する。おおぐま座の足に挟まれていることから。
HD 81688 bArkas
ギリシャ神話に登場するカリスト(おおぐま座)の息子の名。


主星or惑星名提案名
HD 81688BABOR
アルジェリアのテルアトラス山脈地域の1つ。最高地点は2,004mのBabor山である。Babor地域は、近くのBibansと共に、小さなカビル人の山岳自然地域の一部である。
HD 81688 bLezzayer
Tamazight(ベルベル人またはアマジグの言語または北アフリカに固有の言語と訛りに似た部族の方言)におけるアルジェリアの名。


主星or惑星名提案名
HD 81688Eriqqu
“荷車”に対するアッカド語。これは現代のおおぐま座のバビロニア名を思い出させる(人類史上で最も古いとされるものの1つ)。“荷車”は、古代バビロニアの時代の文書にすでに登場する。これは地球で多くの文化を経ながら用いられた最も長く残ってきた概念の1つを表す。
HD 81688 bBibbu
惑星に対するアッカド語。文字通り“野生の羊”を意味する“Bibbu”は、バビロニア人によって彷徨う“星”を指すのに用いられた。それらが地球から観察される時、羊の動き回り方が太陽系の惑星の運動の見え方の複雑さによく似ているものとして使われたのであろう。地球から観察される単純明快な“Bibbu”の動きは全ての惑星運動の基本法則を理解するための人類の何千年もの長い努力を称える。


主星or惑星名提案名
HD 81688Rosalind
DNA(全ての生命の起源が分かる分子)の構造決定に、Rosalind FranklinのX線結晶学の仕事は大きな役割を果たした。生物学と生化学の両方の分野へのRosalindの貢献(彼女の死後まで十分には認められなかった)は科学界の女性たちが頑張る姿としての役割は言うまでもなく、科学の“偉人”であることを支持する。 未来へと決して問い続けること、前に進むことを止めない志のある科学者を思い出させるだけでなく、彼女の科学への貢献の証拠として、よその星にそのような個人の名を名付けることは役に立つ。

(訳者注:Rosalindは語源は異なるが、天王星の衛星の名前と同名(Uranus XIII)。従って、名前提案のルールに反している可能性がある。
HD 81688 bHippocrates
今日まで影響する診療の発展への長きにわたる貢献のおかげで、Hippocratesは“西洋医学の父”としばしば呼ばれる。Hippocratesの教えの最も注目すべきは、病気は環境的な要因の結果であり、神秘的な起源ではないという信念であった。太陽系外惑星に医学の歴史の重要人物から名付けることは現代社会で大きな恩のある一人の男に敬意を表すことになる。



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