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惑星 beta Pictoris b(がか座β星b) の解説

直接撮像法で発見された惑星の中で最も短周期

主星名
(カタログ名)
惑星名
(記号表記)
惑星の質量
(木星質量)
惑星の質量
(地球質量)
公転周期(日) 軌道長半径
(天文単位)
発見(年) 星座名 星座名の意味 可視性 V等級
beta Pictoris beta Pictoris b 7 2224.8 7890 9.04 2008 Pictor
がか
The Painter's Easel Visible to the naked eye 3.9

beta Pictoris b
 この惑星は数少ない直接撮像で発見された系外惑星で、がか座のβ星の周囲を公転しています。

 がか座β星は産まれてから1,200万年ほどしか経っていない若い天体で、その周囲にはガスとチリでできた円盤が発見されています。アルマ望遠鏡で観測され、この円盤の中に一酸化炭素のかたまりが発見されました。このガスは彗星のような天体が頻繁に衝突を繰り返すことによって、継続的にガスが供給されているのかもしれません。

 一方、系外惑星の直接撮像は、中心星から遠い大きな惑星を捉えることが得意であるため、この方法で見つかった系外惑星の公転周期は長いものが多く、公転周期が分からないものもあります。がか座β星は、その中でも公転周期が短く、地球と太陽の距離の9倍程度恒星から離れた場所を、21年ほどかけて一周します。

 また、初めて系外惑星の自転を検出された惑星でもあり、その速度は太陽系のどの惑星より早く、木星の7倍ほどの重さの惑星が8時間ほどで1日が過ぎてしまうと見積もられています。

文責:日下部展彦(国立天文台)

がか座ベータ星bの想像図。惑星は約8時間という短い周期で高速に自転しているため、イラストのように赤道方向にやや膨らんだ形状をしていると考えられています。(クレジット:ESO L. Calcade/N. Risinger)


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